予想もしなかった

真由からの誘いに、

圭輔は目を白黒させながら、

「いきなり、何。

 びっくりすんだけど」

と、でも

穏やかな口調で言った。


真由は自分の発言に

急に恥ずかしくなり、

顔から火が出そうになるほど

熱くなった。


「あ、あの……。えっと……」


うまく言葉が出ず

真由は深くうつむいた。


そんな真由の姿を見て、

圭輔は真由の肩を

優しくぽんと叩きながら、

「いいよ。

 修学旅行ん時、二人で話そう」

と、とろけるような

甘い笑顔で返事をした。