そこには偶然にも

玲子が入っていた。


真由と目が合った瞬間、

玲子は冷たい目で睨みつけた。


「え、長嶋、さん……」


重い不安感を胸に抱きながら

真由は玲子から視線をそらした。


徒競走の確認が一通り終わり、

リレーの選手だけが集められ、

残りの生徒は校庭の真ん中に集められた。


「じゃ、頑張ってくるね」


「頑張れ、花帆」


真由は花帆にエールを送り

笑顔で手を振った。