「今日は

 徒競走とリレーの練習を行う。

 徒競走は順番など

 段取りを皆に覚えてもらう。

 リレーは順番の確認の後、

 実際に走ってもらう」


皆が一斉にざわつく。


真由も小さく溜息をつく。


運動があまり得意ではない真由は、


体育祭の全員参加の徒競走が

とても苦手だ。


真由はふと辺りを見回す。


視線の先には、

先生を真っ直ぐ見ている圭輔の姿。


いつも着ている制服姿とはまた違い、

体操着姿だとより一層

しゅっとした筋肉が見える。


そして何より、圭輔の走る姿が見れる。


そう思うと真由の心は

綿菓子みたいに甘くなった。