「いってきまーす」

もう朝に朔真に会うこともなくなった。

サッカー部に入ったからだろう。
朝練であたしより早くに行っちゃうからだしね。

歩きながら思い出したように鞄の中をあさった。

目的のものが見つかり取り出す。
もちろんそれは”未来日記”

小さい頃のあたしに言わせれば想像日記だけど。
このノートはあたしが小学生の時に書いたものだ。

未来のあたしはどうなっているか。

未来のあたしは何をしてるか。

未来のあたしは------


今日の未来日記を見る。

『日向このみ。忘れてはいけないことを忘れてる。』

は?

忘れてはいけないこと?

あたしなんか忘れてたっけ…?

でも、何にもないよね。
たまには未来日記も間違えるだろうしね。

未来日記を鞄にしまって、学校への道を歩き出した。