「もう、遥~!最近大丈夫?いつもよりボーッとしてない?
 あ、まさか好きな人でもできたとか~!?」


あぁ、あたし由梨のこのクシャッとした笑顔がやっぱり大好きだ。


見てると癒されるんだよね~。


「あぁ、大丈夫大丈夫!ほら、この通り元気100倍だよ!」


100倍って、どのくらいだよ・・・

「ふ~ん。ならいいけど。恋の相談ならいつでもウェルカムだよ☆」


「こい?コイ??恋!?そんなのしてるわけないじゃ~ん!
 あたし、ただでさえモテないんだよ!?」


「いやいや、遥さん。恋なんて待ってたらダメじゃないっスか?」


「え?どーゆーこと?」


「だから、モテるモテないの問題じゃなくて、恋したい!!
 って思うかどーかってことよ。」


「恋・・・したいか・・。」



恋・・・恋ねぇ・・・。


まだあたしには100年早いかな。


「まだあたしには100年早いかな。な~んて思ってないよね?」



えっ・・・まさかの図星。由梨さん。アナタはあたしのエスパーですか・・・?

恐るべし由梨さん。


「じゃ、私集会委員で始業式の準備あるから。先行くね!後からちゃんと来てよ!
 じゃあねっ!」


「えっ!ちょ、由梨~・・・!」


雨の中、由梨は走って行ってしまった。