おいしいたこやきも食べ終わり、いまは帰路についている。


あたしと裕也くんは家が近いってことから、一緒に帰宅中。


すっかり仲よくなった裕也くんと圭汰。


「ねーねー圭汰って彼女いんのかな?」


「ん~・・・彼女はいないよ。好きな人ならいるよ。」


「えっ!?誰?」


「由梨。」


「由梨・・・?」


「あたしの親友。あっ、明日紹介するよ。」


「そのコ、かわいいの?」


「うん!かわいいよ~」


「まじかぁ~。で、圭汰は由梨ってコに想いは伝えたの?」


「それがね、まだなんだよ~。圭汰ってああ見えていがいとシャイだから。」


「まじで?由梨ってコかわいいなら、他の男にとられちゃうんじゃね?」


「そう!そーやって言ってるんだけど、なかなか告白しないの~。」


「(笑)なんか今日は圭汰の以外な一面を知ることができた。」


「だね(笑)」


・・・
ちょうど家に着いた。


「あ、うちここだから。」


家の前まで送ってもらっちゃった・・・。


「あ、そうなんだ~。でかいね。家。」


「そう?でもうち、お金持ちじゃないよ~」


「そっか。じゃ、また明日。由梨ってコ紹介してよ!!」


「うん!了解!!明日ね。バイバイ!!」


「じゃーな!!」




ガチャ。


「ただいまー」


誰もいないリビングにむかって言ってみる。


シーン・・・。


そりゃそうだよね。


分かってる。分かってるんだけど・・・。


たまに、むしょうに寂しくなるときがある。


一回だけでいいから


「おかえり」って言って

って・・・。



自分の部屋のベッドに倒れこんだ。


「ただいま」って言った自分が情けなくて、笑った。


お母さん、お母さん、お母さん・・・。


「おかえり」って言って・・・。