「……協力?」
「うん…あっ、でも、その…雪子ちゃんが越野くんのことがその…好き、とかなら…」
「や…別に、違う、けど…」
気まずくなって視線をそらすと、沙羅ちゃんは指をもじもじとさせていた。
細くて長い、きれいな指だった。
「ほんとに?じゃあじゃあ……越野くんには、気になるひととか…いるのかな…?」
その問いも、私は沙羅ちゃんを見れないまま曖昧に首をふった。
「多分…いないと思う。…そーゆーの、聞いたことないから…」
そこまで聞くと、沙羅ちゃんはいつものようににっこり笑って「そっか…」と呟いた。
ちら、と見ると沙羅ちゃんのかわいい笑顔が目にうつる。