「うん、わかったー!」 沙羅ちゃんは控えめに笑うと、ちいさく手をふって自分の席にもどっていった。 数学の授業中も上の空で聞き流して、終始沙羅ちゃんのことで頭がいっぱいだった。 なんの話かな。 恋愛相談とかかな。 沙羅ちゃんがそんな話をしてくれたら、私はきっと喜んで聞く。 なんとなく距離を感じていた友達との秘密の相談。 それは私をわくわくさせた。