「よっ、よーへーくんっ!!」 …彼は意外にいじわるだ。 中学にあがっても変わらず、毎朝彼は来てくれた。 「おまたせ~」 「ん、待ってないで…あれ、体育館履きは?」 「あっ!わすれてた!」 ばたばたと家に戻ってとりにいき、呆れ顔をしている彼の背をおった。 「ありがと」 「いぃえー、どういたしまして」 笑って歩く彼は、決まって半歩先を進む。