「ご、ごめ…」



「雪子ちゃん」




気まずくなり謝りかけると、彼のお母さんがそれを止めた。



「謝らないで、雪子ちゃん。陽平、前に方言でからかわれたことがあるだけなの」



彼のお母さんは優しく笑った。





「だから、雪子ちゃんだけの秘密にしてくれる?

トクベツに、ね?」




「は、はい…!」




もともと頼み事をしているのはわたしだし、わざわざ人のいやがることなんてしたくなかった。



彼もわたしがうなずいたのを見てほっとした表情になった。