冷房が聞いてるとはいえ、


人口密度のおかげで暑い。





「暑い。しぃ離れろ」


「…え…」





先輩の腕をつかんでいる力を


緩めた隙に、先輩はするりと


腕を抜いてしまった。




ちぇっ…


映画終わったら


思いっ切りくっついてやる。




考えながら突っ立っていると


頭の上に先輩の手がのって


無理矢理座らされた。





「もう始まるから座れよ」


「…ふんっ」


「…何怒ってんだよ…」