「涼は彼氏おらんのかぁ?」

アタシ
「いないですよ~
まず彼氏いてたら祐さんと
こんな電話してないですー」

アタシは自分で言うのもどうかと思うけど
一途な自信はあった。

アタシ
「祐さんは彼女いないんですかぁ?」


「いてたら涼と電話なんかしてないゎぁ」

この時アタシは祐を疑う理由はなかった。
そうじゃないと気づくのはまだ先のこと。


「オレも彼女ほしーわぁ」

アタシは祐がいきなり叫んだことに驚いた。


「お~い。涼?
オレよぉ今までの彼女歳上しかおらんねん。
だから年下ほしいんやし」

アタシ
「そーなんですかぁ」


「オレあれやでぇ。
かよさんと付き合ってたんやでぇ」

アタシはすごく驚いた。
kかよさんというのはアタシらが働いてる
店のマネージャー。

決して可愛いとは言えないが
優しいし仕事はすごくできる。
憧れになるような存在。
かよさんは祐の1つ上だ。


「知らんかったぁ?」

アタシ
「知らなかったです。」


「そりゃ知らんわな
誰にも言うてなあもん」

アタシ
「なおさら知ってる訳ないです~」


「なんで怒ってるんよ」

アタシ
「なんとなく嫌でしたぁ(笑)
祐さんってかのんちゃんと
仲良いですよねぇ?」

かのんちゃんとはアタシの同期の
同じバイトでとても可愛い子だ。


「オレあいつ嫌いやでぇ
性格悪いし」

確かにかのんちゃんは
性格は良いとは言えない。
でも祐がかのんちゃんを狙っていることは
バイトの人からしょっち聞く。
祐はよく可愛いと言っているらしい。


「そおかぁ。
なんか嫌な想いさせて悪いなぁ 」

アタシ
「涼こそごめんなさぁい」