アタシの家は住宅街。
絶対に、分からないと思い
ケータイを持っていた。
"じき祐さん来るんや
めっちゃきんちゃくするやぁん
まともに喋ったことないし
どないしよーーー"
とかアタシはずっと考えながら
ニヤついていなかもしれない。
ガチャッ
それは玄関が開いた音。
アタシは祐が勝手に入って来たと思った。
階段を昇る足音。
部屋からチラッと覗くと
買い物から帰ってきたママだった。
ママ
「はい。
あんたこれ店の人ちょうど
下で合ったから受け取っといた。」
って言って渡された瞬間
アタシのさっきまでの緊張は一気に解け
それと同時に少し残念に思えた。
祐に会えるチャンスを逃したから…。
"祐さんありがとうございます"
アタシは明日そう言おうと決めて
眠りについた。
この日頭の中では祐でいっぱいだった。