夕日だと思っていた彼。

その人がずっと自分を見てくれると言った。

その言葉に救われたのだ。


それを知ったあの日から、もしかしたら恋の芽は出始めていたのかもしれない。


(……あたしは、ジューク様が好き?)

「……っ!」


自覚すると鼓動は一気に速くなった。

そんなとき、目を閉じていたジュークがその黄昏色の瞳を見せる。


「……だがもうお前を危険な目には遭わせない。ずっと俺が護る。……ずっと、お前を離さない」

真剣な目。

キサラは頬を紅く染めその瞳を見返す事しか出来なかった。