「ひゃあぁっ!」

我慢しきれずに情けない悲鳴が口から漏れてしまう。

するとジュークは腕の力を緩めたので急激に速まった鼓動は何とか落ち着く。


だが、奇妙な沈黙が数秒流れる。

「……」

「……起きて、いるのか?」

遠慮がちにもう一度聞かれ、今度はちゃんと答えた。


「……は、はい……」

恥ずかしさで消え入りそうな声ではあったが……。


するとジュークは軽く起き上がり、キサラの体を仰向けに寝かせ見下ろす様な体制になる。

でも恥ずかしさでジュークの顔が見れないキサラは、目を閉じ両手で顔を隠していた。