私が彰人の後ろ姿を見ていると、華の視線に気付いた。
私が華の方を見ると、華はニヤついて私を見た。

「…何よ」
「秋今、ドキドキしたーっ!?」

キラキラと目を輝かせて、私の返答を待つ華。

「え…、いや…特には」

華の期待にそえない返答をする私は、遠慮がちに言う。

「んじゃあさ!今年6度目の、秋の恋愛質問コー…」
「7度目だよ」
「あ…そーだっけ?」

そりゃ言う側より、言われる側の方が覚えているだろうけど。

「まあ、どっちでもいいけど!今年7度目の、秋の恋愛質問コーナー!!」

テンションをかなり上げて叫ぶ華。
そして

「秋さん!ずばり、佐々木君が好きですか!?」

と続けた。
そして私は、今年7度目の同じ答えを言う。

「…好きだよ。」

そう言っても華は、質問を止めようとしない。

「では、ここからは2択です!その'好き'は、恋愛対象ですか!?それとも…」
「友達として、です。」

2択が発表される前に答える私。
そりゃあ7度も同じ質問されちゃあね。

「やっぱりかー…」

少し残念そうに言う華だけど、なんとなくそうだと気づいていたみたいに思う。

「あは、ごめんね」

いつもの調子で返す私。