「はい、じゃあ、今日はここまで。
早く帰れよー。」

今日もぴったり7時に練習が
終わった。


学校が終わるのは4時。
そこから3時間、優羽は
一人で何をしてるんだか。


「おーい。秀介!早く帰るぞー!」
と俺と同じサッカー部で一番
仲の良い、倉口 魁都(クラグチ カイト)
が俺を呼んだ。


「わりぃ。今日、優羽が教室で
待ってるんだわ。先帰ってて!」


「お前ら、相変わらず仲良いんだな。」

じゃあな。と言って
魁都は帰って行った。


そして、今日も俺は
階段をダッシュで3階まで
かけ上がる。


3階までかけ上がると
いつもついているはずの
電気がついていない。

‥帰ったのか?

ゆっくり暗い教室を
覗くと、窓際の俺の席で
すぅすぅと寝息をたてる
優羽がいた。