「おい!優羽に何してんだよっ!」


「秀っ!」

あたしが叫ぶと秀は一瞬あたしを
ちらっと見て、佐口くんへと視線を戻した。


「あーあ。もう、幼なじみくんが
来ちゃったかぁ。もう少しで優羽ちゃんは
僕のものになるところだったのに。」


「ふざけんじゃねえよっ!」

と秀は叫んで、佐口くんを
勢いよく殴った。

殴られた佐口くんは
後ろにあった机にガシャンと
倒れこんだ。


「お前なんかに優羽を渡せるかよ!」

と秀は叫んで、あたしを
抱き寄せた。