「いってきまーす!」

あたしが家を出ると
いつものように秀が待っている。


「おっせーよ!遅刻すんぞ。」

「走れば間に合うよ。」

秀はいつも嫌みばっか
言ってくるけど、あたしが
どんなに遅くても待ってて
くれるし、
なんだかんだ言って
優しいんだよね。

「優羽!ほんとに遅刻するから急げ!」

「ちょっ!待ってよ、秀!」