「どうしたの、秀?そんな
機嫌の悪そうな顔して。」

なんて、あたしが話しかけても
秀は何も話そうとしない。

「秀?聞いてる?」

すると、秀が口を開いた。


「今日、待ってなくていいから。」

とだけ言って、友達の方へ
行ってしまった。


もう!
今日はみんなしてなんなの!

と思いつつ、衣織のところへ
行くと、衣織は呆れたような
顔をして

「まあ、しょうがないね。ってか、
あんたいつの間にあの佐口くんに
名前で呼ばれる関係になんて、
なってんの?」


「え?衣織、佐口くん知ってるの?」