始業式から1ヵ月がたった。
「優羽ー。種目何でんの?」
もうすぐ体育祭があるため
あたしたちのクラスでは
話しあいが進められていた。
「んー。あたしは障害走かな?
衣織は?」
「あたしは、徒競走かな。」
衣織は昔から足が速い。
だから去年もリレーのアンカー
やってたんだよね。
「はい、それじゃあ、リレーの
選手決めるよー。」
体育委員の子が仕切り、
リレーの選手が発表される。
リレーの選手は足が速い順に
女子3人、男子3人が選ばれる。
「じゃあ、まず男子は‥松谷くん、
田崎くん、八坂くん。女子は‥
衣織、真弓、優羽の6人です。」
え?あたし?
走りたくなーい!
「優羽、頑張ろーね。」
と衣織は笑顔であたしに言う。
「は、はい。」
衣織には敵わないんだよな。