薫がいたときのような感覚だったんだ―――
私は、やはり香織に薫を重ねてしまうようになったのかもしれない。
それは、名前が似ているから?
でも性格は似ても似つかない。
でも、あの笑顔は・・・―――
そう、あの優しい笑顔は、そっくりなのだ。
薫と香織―――
「私は『かおる』のことが好きなのだ・・・」
シロ、私はこの先どうしたらよいのだろうか。
シロじゃなくてもいい―――
話を聞いてください。
神様、あなたは私にどの道を選んでほしいのですか?
薫のことを忘れてしまえというのですか?
そしてその穴を香織で埋めろというのですか?
そんなこと・・・あなたは酷すぎる。
何度言葉に出しても、それは同じ―――
「かおる、かおる?私は、かおるのことが好きだから・・・。一緒にいて幸せなのは―――」
かおる、だから―――
そして、私はいつの間にその場で寝てしまった―――