薫が凛々香と一緒にどこかへ行ってしまうという夢。 一生懸命に追いかけるが、全く追いつかなくて。 気づけばそこは崖だった。 薫と凛々香は向こう側にいて、楽しそうに話をしている。 私も薫のもとへ行きたい。でも――― この崖の溝が私の行く手を阻む。 それでも、何としてでも薫の傍へ行きたくて。 私は、その崖の溝へ一歩を踏み出した――― 体が宙へ浮きそのまま――― と、そこで私の意識が現実へと戻された。