今日知ったこと。
それは、この男の名前が、薫だということ。
それは、薫が私の心の中、奥深くにあった気持ちに気付いてくれたこと。
それは、薫がずっと前から私のことを知ってくれていたということ。
それは、薫が私のことを「かわいい」と思っていてくれていたということ。
それは、私がこの男のことを好きだと気付いたこと。
「喜んで付き合います」
そして、彼もまた、私のことを好きでいてくれたということ。
「実は、俺、姫乃のこと、一目ぼれしてこの家のお嬢様の執事になろうって決めたりして」
そんな彼、薫のことをこれからもっと好きになれますように―――
この時、窓のをとを一つの星が流れたことを知る人はいただろうか。
私の中の新芽はあっという間に花を咲かせてしまった。
だから・・・
こんなにもすぐに終わってしまったのだろうか―――