太陽が顔を出し朝の空を明るくしていく。
その太陽の光がカーテンの間から差し込み私に起きろと命じる。
しかし、太陽の光だけならまだいいのだが・・・。
―コンコンッ―
あぁ・・・いつもの朝が来たな。
ここで私は返事を返さない。
朝から大きな声など出したくない、と思うのは私だけかもしれないが。
だが、次の瞬間には私は叫んでいるのだ。
―コンコンコンッ!―
「あぁ!今起きたっ!着替えて降りる!」
最近はこのやり取りにも慣れてはきたが、最初の頃は本当に・・・。
朝からの目覚めが最悪だと、その日一日がとても憂鬱に感じられていた。
そうこう思いながら制服に着替える。
着替え終わるとカーテンを開け今度は私から直々に太陽の光を受け入れてやる。
「今日の天気も最高ではないか。私にぴったりの朝だな。」
窓の向こうには済んだ青い空と海が一面に広がっている。
ちなみに海はプライベートビーチになっている。
もちろんこの私の、いや、この『鬼城家』のプライベートビーチだ。
ふと時計を見やると・・・7時10分。
なんと10分も和んでしまった。
早く降りなければまた、あいつが来る。
胸元のリボンを整え、鞄を持ち1階へと降りる。
が、その前に2階の図書館に寄って行くとしよう。