あれから月日が経って今日。
香織と付き合い始めて2か月の記念日。
11月―――
寒くなってきたこの頃だが、私と香織は相変わらずの仲だった。
そんなとき、薫が行きたいところがあると言い始めた。
どこなのか、聞いても教えてくれない香織。
少し不安になりながらも、おしゃれにドレスアップをする。
そして、香織に連れてこられたそこは―――
「ここは・・・」
「プラネタリウムな。」
そこはプラネタリウム。
なぜこんなところに?
「今日は、僕と姫乃が付き合い始めて2か月記念だろ?」
「そう、だな。」
「今日は二人でゆっくりした時間を過ごそうと思ってさ。姫乃、星好きだろ?」
「うんっ」
「目、光ってるな。そんなに好きなわけか。」
「星は、見ているだけで幸せな気分になれるからな。心が癒される。」
「へー。僕といるときよりも?」
「そ、それは!」
ハハッ、と言いながら先に歩きはじめる香織。
そんな香織を見ていると、心が・・・なぜか締め付けられる。
プラネタリウムの中に入るとそこは別世界のようだった。
小さな星たちが私たちの周りを取り囲んでいた。
こんなにもきれいなものに囲まれている世界に、私たちは住んでいるんだと思うと何とも言えないような気持がたくさん湧いてきた。
ふと、隣を見るとそこには香織がいる。
当たり前のことだが、すごく嬉しいのだ。
そんな私の視線に気が付いたのか、香織が私の方を向いた。
「どうかしたか?」