「先輩っ!やっと見つけた!
どこ行っちゃったのかと思って
必死に探したんですよっ」


先輩の笑顔に安心したのか
寂しくなったのか
あたしは気づかないうちに
泣いていた

「おいっ、泣くなよ
ちょっと人少ないとこいくか?」
と言われ
うん、と頷くと
先輩はあたしの手首を握って
さっきのにぎわいと一転
静かな校舎裏に向かった