「シュウヘイ!聞いたよ、おめでとー!」


昼の学食で、聞きつけたマリコが祝いの言葉を述べてきた。

「コイツ、遅いよなー?」
「ねー!実は私もチエからはちょくちょく相談受けてたから、やっとか…って感じ。
シュウヘイ、あんまりレディーを待たせるモンじゃないよ!」


アキヒロとマリコにまたも当然のお叱りを受けた。
周りからは当然のこと、むしろ遅すぎるくらいに思われたてたことが、やはり証明された。


だが、俺は遅いどころか、むしろこの時期でよかった、いやこの時期でなくてはダメなような、そんな気持ちがどこかにあった。

「ところで、そのお姫様の姿が見えないんですけど?」

アキヒロの問いに俺は答えた。

「ああ、今日は3コマから来る。俺と一緒の授業。」