「もしもし、親父…」


俺がそういい終えるか終えないかで、親父は嬉しさをこらえきれない様子で話し始める。

「おー、シュウヘイ!元気してるか?
どうだ大学は?サボってないか?たまには実家に顔見せろよ!」

いっぺんにいくつもの話題を、まるで何時間も話せない苦痛から開放された直後のように話し始める。

親というものは大体そうらしい。


「うん。大丈夫だよ。親父も元気?」

「ああ、最近少し忙しいけどな!母さんも元気だぞ!」


俺は親父に報告をした。

「親父、俺、好きな人ができたよ。」