「あれ、杉崎じゃん。何してんの、1人で?」

扉を開けたのは、

「羽鳥…」

羽鳥 莉乃[ハトリ リノ]

よく話す、クラスメイトの女子だった。

「これ。」
「え?」
「羽鳥が書いたのか?」
「……はい?」

羽鳥はさっぱり訳がわからない顔をして、小さなラブレターをじっと見つめた。

「あら、可愛いラブレターだこと!!」

羽鳥はふふっと、小さく笑った。