「・・・(汗)」


私は携帯を持ったまま、その場に立ち尽くす。






「sAra. ちゃんお風呂入るでしょ?今、お湯溜めてくるね」

「ごめん、ちょっと電話してくるから…」

「あ、そお?わかった~」


美咲様にそう言ったあと、携帯を操作しながらバスルームに入り、携帯に耳を当てて、洗面所の前にある椅子に腰かけた。



プルルルル…

プルルルル…


『もしもし』




すぐに慶が、電話にでた。







「あ、もしもし?」

『仕事終わった…?』


慶の声は少し枯れていて、どこか色っぽい。






「今、ホテルに帰ってきたよ」

『そっか。お疲れさん…』



「ふあ~」とあくびをする慶。




「眠れないの…?」