「好きでもないやつと、こうして密会するほど……俺はそんなに暇じゃねえんだけど…」

「……っ!」


冷たい言い方…

怒ってるのかな…



「ばーか」

「…………」


私の手を引っ張る慶。


私はまるで、ただをこねる子供のよう…

なんで好きな人の前では、かわいくいられないんだろう……


素直に、看護婦さんのことで妬いてるって言えばいいのに…

その方が100倍かわいい…





ぎゅ…

不安な気持ちを埋めるように、慶に抱きつく。




「・・・」

「…………」

「・・・・」

「…………ぷ」


!!

「なにがおかしいの!?」


突然笑い出した慶。

私は慶の胸に埋めていた顔を、ガバッとあげる。





「この顔が見たかった」