「よく考えたら…俺、あんまり顔知らなかった…」


ズル…



け、慶…



「てっきりステージにいると思ってたから…こんな廊下ですれ違うとは思わねえだろ。やけにハデなスタッフだとは思ったけど…」

「……っ」


やばい、笑いそう…

ダメ、笑っちゃダメ!





「ま、まあとにかく…今日はよろしくお願いします。」


JINくんが慶にそう言って、軽く頭を下げた。

うっすらと…JINくんの顔がひきつっている。