「なになに、知り合い?」

周りがそう言うのを無視して私は立ち上がり、男に近寄る。


「あのっ、今朝はありがとうございました!助かりました~」


身長差が苦しい。

「いいよ~困ったときはお互い様ってね。俺は、隼人。谷口隼人っていうんだ。君は?」

へらっと笑う隼人君は、やっぱり優しそうだ。

「私は早川岬です!」