宗二のいう10年の意味がわからない。


「僕は二桁はやっぱり嫌なんだよね。もちろん蒼菜をとられるのも、ね」



最後だけ、意味が分かる。理解した蒼菜は茹でタコだ。


「な、な、なに言ってるの、よ」

宗二が返す間も与えず続けた。

「私なんて、今日で10年宗二を想ってるのに」