「ねぇ蒼菜」



足を止めた宗二を不思議そうに見上げる蒼菜。


いつもと声のトーンが違うと感じた。


「…なに?」


一瞬目を閉じて、決意したように開く。

「蒼菜の好きな人って誰なの?」



蒼菜は目を見開いた。
今までそこには触れてこなかった宗二が、何故…