ガシッ!!


へ?


手を掴まれた!?誰~!!

「通してあげて、降りる子いるから」


見上げてみれば、銀縁眼鏡の男の人。

さっきの一言で無事に電車から出られた。


振り返りお礼を言おうとしたが、ドアが閉まる。


「…あー!!」


男の人は手を振って行ってしまった。