「だっだから!奏が好きなんだって!もう、お前が隣にいないと駄目なんだよ。彰にも言われてた。『お前まだ奏のこと好きか?』って。自分じゃ気付いてないだけだったんだよ」



私は隆の顔を見られなくなって背を向けた。

「隆のばかっ!ばかばかばか~なんで今なのよ。私がどんな思いであんたと友里絵の話聞いてたと思ってんのよ!!せっかく諦める覚悟できたのにぃ~ばかっ」



もうぐちゃぐちゃだ。ティッシュを友里絵のように抱える。


「奏!?だ、泣くなよっ」
焦った声に笑いが込み上げる。


「ははっ!あっははっ!もう、焦ってるし~」


泣き笑いになる。