『ほんとに?』 怜がこっちの気も知らずにデリカシーのないことを口パクで言う。 勘が鋭いのか鈍いのか、よくわからない。 『ほんと――』 私がそれに答えようとしたときだった。 「そうだ!」 崎田先生が何かを思い出したのか、いきなり叫んだ。 思わず、その場にいた私と朱莉と怜はビクッと肩を震わせた。