「どうする? 智那」 西脇先生と別れたあと、私たちは廊下をぶらぶら歩いていた。 合唱団をやめろ そう言われたのは、私にとって死刑判決を受けたようなもの。 とてもじゃないけど音楽室に戻る気にはなれなかった。 「あのさ、私。智那には話したことなかったけど」 窓の外の、遠くの景色を見つめたまま、るなは私に語りかける。 嫌な予感がした。 どこか窮屈な感じがして、るなが私から離れていってしまう気がした。