「あなたたち、合唱団を続けるつもりなの?」



いつもの柔らかい笑顔。

いつもの優しい声。



「はい」



即答した私の声が、階段の下まで響き渡る。


少し遅れて、るなも小さく返事をする。



西脇先生はその返事を聞いてから、じっと私とるなの目を見つめた。



少し垂れ目な西脇先生。


その瞳は漆黒で、まつげは細くて短め。





「――――やめてくれる?」