智那side.



私が目を開くと、見慣れたぬいぐるみが目の前にあった。

このぬいぐるみは、小さい頃、誕生日プレゼントにかってもらったとき以来、ずっと枕の隣に置いてある。



夢――か。



そういや、久しぶりだったな、奏太の夢。



「元気かな、奏太」



わざと声に出して1人さみしくつぶやいてみた。