普段は怜と同じくらいの体格なのに、今、怜の背中の奏太は小さく感じた。 さっきは気づかなかった、奏太の頬のほてり。 あんなに近くにいたのに、その微妙な変化に気づかなかった自分がイヤになる。 きれいな白色の壁は、気のせいかさっきよりも暗く思える。 怜が奏太をソファに下ろして仰向けに寝かした。 奏太の呼吸する音が、部屋の中に響き渡る。 「きーよし、こーのよるー」 無意識のうちに、私の唇から歌が飛び出していた。