怜が誰よりもはやくドアをあけた。

それに続いて朱莉も部屋から出ていく。



「奏太っ!」

「大葉!?」



その声がきこえて、私は急いでドアをくぐり抜けた。



視線は、すぐ下にうつった。



怜がしゃがみ込み、朱莉がそれを上から覗き込んでいる。



嫌な予感が的中した。


冷たい汗が、かすかに背中を流れる。




奏太が、倒れてる。