「だって、中途半端な私がいたら、合唱団だっ ていい結果残せないんだよ?」



絶対に、そんなこと、あっちゃいけない。


私の自分勝手で――――



「んなこと関係ねぇよ」



力強い奏太の声が、私の耳を通り抜けた。




「俺らは結果なんて重視してないだろ。それは、智那だってよく知ってるはず」



「智那」と奏太が私の名前を呼ぶ。


それから、少し深呼吸をして言った。




「大切なのは、結果じゃない。やりたいか、やりたくないかの気持ちだろ」



奏太の、心からの言葉。


床に窓から差し込む太陽の光が反射して少しまぶしかった。