いつだって私は、部活を心の底から楽しみにし ていた。


部活も合唱も、比べても決着がつかないほど、 どっちも好きだった。


手を抜いたことなんて、絶対になかった。



「……だから何よ? 自分は誰よりも必死に部活してたって自信あるの? 私よりも」



赤い頬が気にならないくらい、部長の目がさっきよりも鋭くなった。


氷から、ナイフの刃に変わる。



「私ね、いつもこの時間に来るの。誰よりも早く来て、誰よりも早く練習始めるの。今日たまたま早く来た城山さんとは違うのよ……!」