――あれ? 違和感を感じた。 痛くない。 むしろ、暖かいし……。 なんで? 恐る恐る目を開けると、見慣れた教室の光景が目に入った。 いつもより若干視界は低いけど。 「悪ぃ。大丈夫か?」 上から聞きなれた声が降り注いできた。 振り向くと、怜がいた。 「わっ、うそっ」 私はあわてて怜から離れた。 今、怜に支えられてた……! しかも、半分抱きしめられるような体勢で……!