そんな重い気持ちで教室に向かった。
途中の階段で、何度もつまずきそうになった。
1年生の女の子にもぶつかってしまった。
その子に、なんて謝ったのかも覚えていない。
ふぅ、と大きくため息をついてから、教室の扉をガラッと開けた。
教室内は、私の心とは正反対に賑わっていた。
そりゃ、みんなが羽を伸ばせる昼休みなんだから、当たり前か。
「智那っ!」
急に、左手に大きな力がかかった。
予想もしていないことで、私の体は大きくバランスを崩した。
ダメだ、倒れる――――
反射的に目をつぶった。
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