「ふー...」



私はトイレの中でため息をつく。



やっぱり学校の王子様が相手だと


いつもより噂の浸透性が早いし深い。






噂でも


翔太の名前なんか聞きたくないし。







あ、やばい。

だれかきた。




数人の女子の声が聞こえる。



あーあ、出損ねたな



なんて思ってると




「どうしよう。」


「大丈夫だって。あいつに限って浮気なんかしないよ。」


「どうせ紅林月奈から迫ったんでしょ?」




えっ



私のことっ?