「なぁ。もうさ、やめろよ。」


「え?」


「好きでもねー男とつるむの。」


ズキン。


「べつに好きでつるんでんじゃない。
向こうが寄ってくるから相手してるだけ。」


「拒めばいいじゃん。相手して、なんの意味があんの?」


「....。」



意味....。



「ほんとは月奈もわかってんじゃねーの?
自分のしてることが傷をつけるだけのことだって。」



ズキン、ズキン。


心臓が痛い。

チクチクと針で何度も刺されたように。



なにも。

なにも知らないくせに。